クロスは思ったより繊細

ビリヤード台は、平らな石の板(スレート)の上にクロスという羊毛などの布を張った道具です。台の各部の名前は「台の各部の名前」で紹介しています。

クロスは玉がまっすぐ転がるように、毛足が短く張りの強い布が使われています。一度ついた傷やへこみ、しみは、張り替えるまで元に戻らないことがほとんどです。台に物を置かない・座らないといった基本は「ビリヤードの基本マナー10か条」にまとめているので、ここではそれ以外の、気づかずにやってしまいがちな場面を取り上げます。

玉の扱い方

玉は「置く」、落とさない

玉は重く硬いので、少しの高さからでもクロスの上に落とすと、その下の石との間で布が押しつぶされて跡が残ります。手玉を置き直すときや、玉を並べるときは、クロスに触れる直前まで手で持ち、そっと置きましょう。

ポケットやラックに投げ入れない

ゲームの後に玉を集めるとき、遠くからポケットに投げ入れたり、ラック(玉を並べる枠)の中に勢いよく転がし込んだりするのはやめましょう。玉どうしがぶつかって欠けたり、ポケットの縁を傷めたりします。

台の上で玉を強く転がして集めない

玉を片側に寄せるときに、手で強くはじくように転がすと、玉どうしが激しくぶつかります。数個ずつ手で運ぶか、ゆっくり転がして集めます。

チョークの付け方と置き場所

チョークの粉は、クロスに落ちると玉の転がりを悪くし、汚れの原因になります。チョークの付け方そのものは「チョークの役割と正しい付け方」で紹介していますが、台を傷めない観点では次の2つが大切です。

ポイント

撞いた後のクロスにチョークの跡が残っていたら、それはチョークの粉です。付けすぎや、付けた後にキューの先を軽くはたく習慣を見直すきっかけにしましょう。はたく場合も台の外で行います。

身につけている物に注意

レール(台の縁)の木の部分は、金属が当たると簡単に傷が付きます。

気になるものは外してポケットやかばんにしまっておくと安心です。

撞き方でクロスを傷めないコツ

強く撞きすぎない

初心者のうちは、力いっぱい撞くと狙いが狂い、キューの先が手玉の下側をかすめてクロスを突いてしまうことがあります。特に手玉の下のほうを撞く引き球では起こりやすいので注意しましょう。強いショットが必要な場面はそれほど多くないので、まずは無理のない力加減で撞きましょう。力加減のつかみ方は「力加減(スピード)の調整」で紹介しています。

汚したり傷つけたりしてしまったら

飲み物をこぼした、クロスに引っかき傷を付けてしまったなど、何かあったときは、自分で何とかしようとせず、すぐに店の人に知らせましょう。

ぬれた布やティッシュで強くこすると、しみが広がったり、毛羽立ったりして、かえって元に戻しにくくなります。早く知らせてもらえれば、店の人が適切な方法で対処できます。

注意

傷や汚れを黙ってそのままにして帰るのはやめましょう。次にその台を使う人が困るだけでなく、時間がたつほど直しにくくなります。

よくある質問

クロスの上を手でなでたり、ブラシをかけたりしてもいいですか?

ブラシかけなどの手入れは、多くの店でスタッフが行っています。手入れの方法やブラシをかける向きには決まりがあるので、お客さんが自分で行う必要はありません。