チョークは何のために付ける?
チョークは、キューの先端にあるタップ(手玉に当たる革の部分)に付ける、小さな四角い固形の粉です。青や緑のものがよく使われ、ビリヤード場では台の縁や近くの棚に置いてあります。
タップの革は、そのままだと手玉の表面で滑りやすい状態です。チョークを付けると、タップの表面に細かいざらつきができ、手玉をしっかりとらえられるようになります。
特に、手玉の真ん中から外れたところを撞いたときにチョークが足りないと、タップが手玉の上で滑ってしまいます。これをミスキューと言います。ミスキューをすると「カツッ」と乾いた音がして、手玉は思ってもいない方向へ転がります。チョークは、このミスキューを防ぐための道具です。
ポイント
手玉の上下や左右を撞く技術(引き球・押し球など)は、チョークがきちんと付いていないと成功しません。撞点(手玉のどこを撞くか)については「撞点の基本」で紹介しています。
付けるタイミング
初心者のうちは、撞くたびに付けるつもりでいると安心です。チョークは1回撞くと少しずつ落ちていき、どれくらい残っているかは見た目では分かりにくいからです。
上手な人も、多くは1打ごと、少なくとも数回に1回は付けています。構える前にチョークを付けるのを習慣にすると、撞く前に気持ちを整える合図にもなります。
正しい付け方
チョークは、タップの表面全体に薄く、ムラなく付けるのが基本です。次の手順で付けてみましょう。
- キューを片手で持ち、タップを少し上に向ける
- もう片方の手でチョークを持ち、くぼんだ面をタップに当てる
- チョークを軽くなでるように、タップの上を何度か往復させる
- キューを少しずつ回しながら、タップの縁まで全体に付ける
- タップを見て、色の付いていない部分が無いか確かめる
タップの真ん中だけでなく、縁の部分まで付けるのがポイントです。手玉の中心から外れたところを撞くときは、タップの縁に近いところが手玉に当たるためです。
やりがちな失敗
タップにねじ込む
チョークをタップに押し付けて、グリグリとねじるように回す付け方はおすすめしません。チョークの真ん中に穴が掘れてしまい、タップの縁に付きにくくなります。ねじ込むのではなく、なでるように付けましょう。
付けすぎる
たくさん付ければよいというものではありません。厚く付きすぎると、余分な粉が撞いたときに飛び散り、手玉や台のクロス(台に張られた布)を汚します。表面がうっすら色づく程度で十分です。
手やキューに粉が付いたままにする
チョークを持った指先には粉が付きます。そのままシャフトに触れたり、ブリッジ(キューを支える手の形)を作ったりすると、粉がキューや台に移ってしまいます。気になるときはおしぼりなどで指をふきましょう。
チョークの置き方と扱い
- 粉の面を上にして置く: 台の縁に置くときは、くぼんだ面を上に向けます。下に向けると、粉がレール(台の縁の木の部分)やクロスに付いてしまいます
- 台のクロスの上に置かない: 転がっている玉に当たったり、クロスを汚したりします
- ポケットの中に置かない: 落ちてきた玉がぶつかって、玉やチョークを汚します。使い終わったら決まった場所に戻しましょう
注意
狙いの目印にするために、チョークをわざと特定の位置に置くのは避けましょう。公式ルールでも、狙いを助ける目的で台に目印を付けることは認められていません。
なお、ビリヤード場によっては、手の滑りを良くするための粉(ハンドパウダー)や、ブリッジの手にはめる手袋を置いていることもあります。これらはタップに付けるチョークとは別の道具です。
よくある質問
チョークの色に意味はありますか?
色によって役割が変わるわけではありません。青や緑が定番ですが、ほかの色もあり、どれを使うかは好みで選んでかまいません。
自分用のチョークは必要ですか?
始めたばかりのうちは、お店に置いてあるもので十分です。自分のキューを持つようになったら、同じチョークを使い続けると撞いた感覚が安定しやすくなります。