ブレイクで大切なのは正確さ
ブレイクショット(ブレイク)は、並べた的玉を手玉で崩すゲームの最初の1打です。正しいブレイクの条件や、ブレイクでファウルや8番・9番が入ったときの扱いは「ブレイクショットのルール」で説明しています。この記事では、その打ち方を紹介します。
ブレイクというと力いっぱい撞くイメージがありますが、初心者がまず目指したいのは先頭の玉の正面に、手玉を正確に当てることです。正面に当たると、手玉の勢いが並んだ玉全体にまっすぐ伝わり、玉がよく散ります。少しでも横にずれると、勢いが逃げて玉が散らず、手玉もどこへ行くか分からなくなります。
打ち方の5つのコツ
1. 手玉の置き場所を決める
手玉は、ヘッドストリング(ヘッド側の2つ目のダイヤモンドを結んだ線)より手前の、好きな場所に置けます。
初心者には、まず台の横幅の真ん中あたりに置くのがおすすめです。先頭の玉までまっすぐの線になるので、狙いを合わせやすいからです。慣れてくると、ナインボールではサイドのクッション寄りに置く人も多くなります。置く場所によって玉の散り方が変わるので、いろいろ試してみるとよいでしょう。
2. 先頭の玉の正面を狙う
手玉を置いたら、先頭の玉(ナインボールなら1番)の正面に当たるように狙います。
構えたら、キューの先が先頭の玉の真ん中を向いているかを、しゃがんで確かめましょう。ブレイクは手玉と的玉の距離が長いので、狙いの小さなずれが、当たる位置の大きなずれになります。
エイトボールのブレイクでは、どの玉に最初に当ててもかまいませんが、初心者は先頭の玉の正面を狙うのが分かりやすいでしょう。
3. 撞点は中心か少し下
ブレイクで手玉の上を撞くと、手玉は的玉に当たった後も前へ進み、並んだ玉の中に突っ込んだり、跳ねたりします。下を撞きすぎると、手玉が大きく戻ってきたり、ミスキュー(キューの先が滑る失敗)したりします。
目安は中心か、中心の少し下です。先頭の玉の正面に当たり、手玉が台の真ん中あたりに止まれば、うまく撞けています。ブレイクの後に手玉が台の中央付近にあると、次の玉が狙いやすく、ポケットに手玉が落ちる心配も小さくなります。
撞点で手玉を止める考え方は「止め球(ストップショット)」と同じです。ブレイクは距離が長く強く撞くので、ふつうの止め球より少し下を撞く必要があることもあります。
4. 強さは「まっすぐ撞ける範囲」で
ブレイクは、ふだんのショットより強く撞きます。ただし、全力で撞くとフォームが崩れて正面に当たらないことがほとんどです。正面に当たらない強いブレイクより、正面に当たるほどよい強さのブレイクのほうが、玉はよく散ります。
まずは、自分がまっすぐ撞けると感じる強さの、少し下から始めましょう。正面に当てられるようになったら、少しずつ強くしていきます。強さの段階の考え方は「力加減(スピード)の調整」で紹介しています。
5. 体がぶれない構えで撞く
強く撞くときほど、体が動いて狙いがずれやすくなります。次の点を意識してみてください。
- ブリッジをしっかり固定する: キューを支える手は、ふだんより少ししっかり台に押し付けます
- キューを水平に近づける: キューの後ろが上がっていると、手玉が跳ねて台の外へ飛び出しやすくなります
- 振り幅は大きく、でもリズムはいつもどおり: 急に速く振り出すと、キューがまっすぐ出ません。引きはゆっくり、前へはなめらかに加速させます
- 撞いた後も体を残す: 撞いた直後に体を起こさず、手玉が並んだ玉に当たるまで構えたままでいるつもりで撞きます
注意
強く撞いた手玉が跳ねて台の外へ飛び出すと、ファウルになるだけでなく、周りの人に当たる危険があります。手玉が跳ねるときは、強さを下げ、キューを水平に近づけましょう。
うまくいかないときの直し方
| 症状 | よくある原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 玉があまり散らない | 先頭の玉の正面に当たっていない | 強さを下げて、正面に当てることを優先する |
| 手玉が台の外へ飛び出す | キューの後ろが上がっている、強すぎる | キューを水平に近づけ、強さを下げる |
| 手玉がポケットに落ちる | 正面からずれている、撞点が上すぎる | 撞点を中心か少し下にし、正面を狙い直す |
| 玉の並べ方によって散り方が大きく違う | 玉どうしにすき間がある | 玉どうしをすき間なく並べる |
最後の項目のように、並べ方(ラック)がゆるいと、どれだけ正確に撞いても玉は散りにくくなります。並べ方は「ラックの組み方(ナイン・エイト・テン)」で紹介しています。
よくある質問
ブレイクが苦手なら、相手に撞いてもらってもいいですか?
仲間内のゲームなら、取り決めしだいでかまいません。ただ、ブレイクは何度も撞くうちに上達します。まずは強さを抑えて正面に当てることから、少しずつ慣れていきましょう。