ラックとは

ラックという言葉には、2つの意味があります。1つは、的玉(狙う玉)を並べるための三角形やひし形の枠のこと。もう1つは、その枠を使って玉を並べる作業のことで、「ラックを組む」と言います。1ゲームのことをラックと呼ぶこともあります。

ビリヤード場には、15個用の三角形の枠と、9個用のひし形の枠が置いてあることが多いです。最近は、台の上に敷いて玉をくぼみに収める薄いシート(ラックシート、テンプレートとも言います)を使う店や大会もあります。どの道具を置いているかは店によって違います。

ラックを組むのは、友達どうしなら「ブレイクしない側が組む」などと決めておくとスムーズです。ブレイク(最初の1打)がきれいに決まるかどうかは、ラックの出来に大きく左右されます。

3つのゲームの並べ方 早見表

WPA(世界プール・ビリヤード協会)が定める世界統一ルール(以降 WPA ルール)では、ゲームごとに並べ方が決まっています。共通しているのは、玉どうしをできるだけすき間なく寄せることです。

ゲーム 形 玉の数 フットスポットに来る玉 位置が決まっている玉
ナインボール ひし形 9個 1番(先頭) 1番が先頭、9番が真ん中
エイトボール 三角形 15個 先頭の玉 8番が3列目の真ん中、後ろの両端はソリッドとストライプを1個ずつ
テンボール 三角形 10個 1番(先頭) 1番が先頭、10番が三角形の真ん中

どのゲームも、先頭の玉をフットスポットに合わせると覚えておけば大丈夫です。なお、大会などではナインボールの9番をフットスポットに置く「ナインオンフット」という並べ方を使うこともあります。くわしくは「ナインボールのルール」と「エイトボールのルール」で図とあわせて説明しています。フットスポットの場所は「ビリヤード台の各部の名前」で確かめられます。

テンボールの並べ方

テンボールは、1番から10番までの10個を三角形に並べます。WPA ルールの決まりは次のとおりです。

1 6 3 8 10 4 2 9 5 7 フットスポット ← ヘッド側
テンボールの並べ方(1番が先頭でフットスポットの上、10番は3列目の中央)

三角形は先頭から1個・2個・3個・4個の4列になります。テンボール専用の枠は無いことが多く、15個用の三角形の枠を使い、一番後ろの5個の列を空けたまま組みます。ゲームの進め方は「テンボールのルール」で紹介しています。

すき間なく組む手順

並べ方が合っていても、玉どうしにすき間があると、ブレイクの力がうまく伝わらず、玉が散りにくくなります。次の手順で組んでみましょう。

  1. 枠をフットスポットのあたりに置き、決まった位置の玉から入れていく
  2. 残りの玉を入れたら、枠の後ろ側(フットレール側)に指をかけ、枠ごと玉を先頭の側(ヘッド側)へ押し寄せる
  3. フットスポットに合わせる玉の位置がずれていないか、枠の向きが台の長い辺とまっすぐになっているかを確かめる
  4. 後ろの列の玉を指で先頭の側へ軽く押さえ、玉どうしがぴったり触れ合うようにする
  5. 玉を押さえたまま枠を少し後ろへずらし、そのまままっすぐ上に持ち上げて外す
  6. 外した後、玉が動いたりすき間が開いたりしていないかを見る

ポイント

いちばん大切なのは、先頭の玉とそのすぐ後ろの2個がぴったり触れていることです。ブレイクで最初に手玉が当たるところなので、ここにすき間があると玉が散りにくくなります。

ナインボール用のひし形の枠が無いときは、15個用の三角形の枠でも組めます。1個・2個・3個と並べたところに2個・1個を続けると、先頭の三角形の部分を使ってひし形ができます。後ろの空いた部分に玉が転がり込まないよう、指で押さえながら外しましょう。

よくある失敗

注意

WPA ルールでは、取り外したラックシートがレール(台の縁)の上に置かれていて、そこに玉が触れるとファウルになります。シートや枠は、ゲーム中は台の上や縁に置いたままにしないようにしましょう。

よくある質問

枠をどこまで押し寄せればいいですか?

先頭の玉が枠の角にきちんと収まり、玉どうしが触れ合うまで寄せれば十分です。強く押し付けるほどよいわけではありません。

並べ方を間違えたまま撞いてしまったら?

友達どうしなら、気づいた時点で並べ直すかどうかを話し合って決めれば大丈夫です。大会では審判や運営の判断に従います。