タップは消耗品
タップは、キューの先端に付いている、手玉に直接当たる革の部分です。チョークを付けて手玉との間の滑りを抑え、手玉の狙った点に力を伝えます(チョークについては「チョークの役割と正しい付け方」で紹介しています)。
タップは撞くたびに少しずつ押しつぶされ、すり減っていきます。キューの中でもっとも傷みやすい部分で、定期的な手入れと交換が必要な消耗品です。マイキューを持つと、この手入れを自分で行うことになります。
タップの種類と硬さ
タップは、大きく次の2種類に分けられます。
| 種類 | 作り | 特徴 |
|---|---|---|
| 一枚革タップ | 1枚の革を加工したもの | 昔からある作り。1枚ずつ硬さなどに差が出やすいと言われる |
| 積層タップ | 薄い革を何枚も貼り重ねたもの | 品質がそろいやすく、形が崩れにくい |
硬さも、柔らかめ・中くらい・硬めがあります。柔らかいタップは手玉をつかむ感覚があり回転をかけやすい一方、つぶれやすく手入れの回数が増えます。硬いタップは形が長持ちしますが、チョークが乗りにくく、ミスキュー(タップが手玉の上を滑ること)に気をつける必要があります。
ふだんの手入れ
手入れの目的は、チョークがよく乗る表面と、ほどよい丸みを保つことです。タップの表面は、少し丸い山(ドーム)のような形に整えておくのが一般的です。
表面を軽く荒らす
使い込んだタップは、表面が押し固められて、つるつるに光ってきます。こうなるとチョークが乗りにくく、ミスキューが起きやすくなります。タップ用のやすりなど(タッパーなどと呼ばれます)で、表面を軽くたたいたり、こすったりして細かい凹凸を作ります。
形を整える
撞いているうちに、タップの丸みがつぶれて平らになってくることがあります。平らなタップは、手玉の中心から外れたところを撞いたときにミスキューしやすくなります。シェイパーと呼ばれる、内側が丸くくぼんだ道具をタップにかぶせて回し、丸みを戻します。
ポイント
手入れはやりすぎないことが大切です。削るたびにタップは薄くなります。「チョークが乗りにくくなった」「丸みが崩れた」と感じたときに、少しだけ行えば十分です。
はみ出しを整える
タップが横に押しつぶされると、先角(タップの下の白い部分)より外側にはみ出してきます。はみ出しをそのままにすると、手玉をとらえる位置がずれたり、はみ出した部分からはがれやすくなったりします。側面を整えるには刃物などを使うため、慣れないうちはビリヤード用品店などに相談すると安心です。
交換のサイン
次のような状態になったら、タップの交換を考えましょう。
- はがれかけている: 先角との間にすき間ができている、撞くとぐらつく
- 薄くなった: 削ったりつぶれたりして厚みが減り、先角に近づいてきた
- 固くなりすぎた: 表面を荒らしてもすぐにつるつるになり、チョークが乗らない
- 手入れしてもミスキューが続く: チョークをきちんと付け、形も整えているのに、滑る感じが取れない
- 割れや欠けがある: 側面にひびが入ったり、一部が欠けたりしている
交換までの期間は、撞く回数や強さ、タップの種類によって大きく変わります。「何か月で交換」と決めるより、上のサインを目安にするのがよいでしょう。ミスキューの原因はタップ以外にもあるので、気になる方は「ミスキューの原因と防ぎ方」も読んでみてください。
交換はどこで頼む?
タップの交換は、ビリヤード用品店のほか、交換を受け付けているビリヤード場でも頼めることがあります。古いタップを外し、新しいタップを貼って、先角に合わせて削り、形を整える作業です。
専用の道具をそろえて自分で交換する人もいますが、接着や削り方に慣れが必要です。最初のうちはお店に任せ、どの種類・硬さのタップにしたいかを相談するところから始めるのがおすすめです。
注意
ハウスキュー(お店のキュー)のタップは、自分で削ったり荒らしたりしないようにしましょう。お店の道具なので、はがれやつぶれに気づいたらお店の人に伝えて、別のキューに替えます。
よくある質問
新しいタップに替えたら、すぐに撞きやすくなりますか?
新しいタップは、しばらく撞いているうちに少しずつなじんでいきます。替えた直後は手応えが変わったように感じることもあるので、何回か練習して慣らしましょう。
チョークを付けすぎるとタップは傷みますか?
付けすぎてもタップがすぐ傷むことはありませんが、余分な粉が飛び散って手玉や台を汚します。表面に薄くムラなく付けるのが基本です。