まずは基本の3つを確かめる

ハウスキューを選ぶときに最初に見るのは、タップ(先端の革)の状態・まっすぐさ・重さの3つです。見方は「キューの各部の名前と扱い方」で紹介しているので、ここでは、その先の「何を基準に選べばよいか」を掘り下げます。

ハウスキューは、同じお店の同じ棚に並んでいても、重さや太さ、傷み具合が1本ずつ違います。少し時間をかけて選ぶだけで、撞きやすさがはっきり変わります。

重さの選び方

キューの重さは、バットの端などに**オンス(oz)**という単位で書かれていることがあります。1オンスは約28gで、ポケットビリヤードのキューは18〜21オンス(約510〜595g)くらいのものが多く見られます。

重さ 特徴
重め(20〜21オンス) 手玉に力が伝わりやすく、強い球が楽に撞ける。キューの動きは安定しやすいが、腕が疲れやすい
真ん中(19オンス前後) 多くの人に扱いやすい。迷ったらここから
軽め(18オンス前後) 細かい力加減がしやすく、振りやすい。強く撞こうとすると力みやすい

初めのうちは、19オンス前後を基準にして、持って振ってみたときに重すぎないと感じるものを選びましょう。体格や力の強さよりも、「振ったときにキューに振り回されないか」で判断するのがコツです。

そして大切なのは、一度決めた重さを使い続けることです。来るたびに重さが変わると、同じ力で撞いても手玉の転がる距離が変わり、力加減がなかなか身につきません。

太さ・長さ・バランス

太さ

キューの先の太さ(タップの直径)は、12〜13mmくらいのものが多く、ハウスキューでも少しずつ違います。太いほうが手玉をとらえる面が広く安心感があり、細いほうが撞きたい点を狙いやすいと言われます。初めのうちは大きな差を感じにくいので、ブリッジ(キューを支える手の形)に乗せて、前後に引っかからずに滑るかを優先しましょう。

グリップ(握る部分)の太さも確かめます。手が小さい人が太すぎるグリップを持つと、力が入りすぎる原因になります。

長さ

ポケットビリヤードのキューは、およそ145〜150cmが一般的です。お店によっては、短めのキューを置いていることもあります。体の小さい人や子ども、壁が近くて構えにくい台では、短いキューのほうが扱いやすい場合があります。置いているかどうかはお店に聞いてみましょう。

バランス

キューを片手の指1本に横向きに乗せ、釣り合う位置を探してみてください。その位置(バランスポイント)が手前にあるほど手元に重さを感じ、先のほうにあるほど先が重く感じます。好みが分かれるところなので、何本か比べて、構えたときにキューの先が下がりすぎないものを選ぶと扱いやすいでしょう。

状態の悪いキューを見分ける

重さや太さが合っていても、傷んでいるキューでは上達の妨げになります。次のようなキューは避けましょう。

ポイント

傷んだキューを見つけたら、棚に戻すだけでなく、お店の人に伝えておくと次の人も助かります。

試し撞きで決める

見た目で2〜3本に絞ったら、実際に撞き比べて決めます。

  1. 手玉を台の中央に置き、真ん中を軽く撞いて、まっすぐ前のクッションに当てて戻す
  2. 手玉が自分のほうへまっすぐ戻ってくるか、撞いたときの音や手応えに違和感が無いかを見る
  3. 同じことを、候補のキューで数回ずつ繰り返す

まっすぐ撞いたつもりでも、最初は手玉が曲がるのが普通です。キューの良し悪しと自分のフォームを切り分けるために、比べるときは同じ力・同じ撞き方を心がけましょう。何本使っても曲がるなら、フォームを見直すサインです。

気に入った1本を覚えておく

撞きやすい1本が見つかったら、次に来たときも同じキューを使えるようにしておくと、感覚がそろって上達が早くなります。ハウスキューには、番号や重さのシールが付いていることがあります。番号を覚えておくか、重さと見た目をメモしておきましょう。

いつも同じハウスキューにこだわりたくなってきたら、自分専用のキューを考える時期かもしれません。目安は「マイキューはいつ買う?選び方の基本」で紹介しています。

よくある質問

女性や力に自信がない人は、軽いキューのほうがいいですか?

必ずしもそうではありません。重めのキューのほうが、腕の力に頼らずに手玉を転がせることもあります。性別や力の強さで決めつけず、持って振ってみて扱いやすいものを選びましょう。